ギュッとした心がほどけるとき

― 日常の会話から、自分に戻るプロセス ―

日常の中で、ちょっとした会話に「え?」と胸がギュッとなる瞬間はありませんか?

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胸がギュッとなる瞬間の正体

たとえば家庭の中で。

予定が合わずに参加できなかった時に、
「どうせあなたは来れないんでしょう?」と決めつけられるような言葉を受け取る。

その瞬間、胸の奥に違和感が走り、心が固まってしまう。

まるで胸のあたりにエネルギーがとどこおって、流れが止まってしまったように感じるのです。

違和感の正体を見つめてみる

本当は「なぜ参加できなかったのか、わかってほしかった」。

そして「来れない」と断定されるよりも、
「もし都合が合えば来てほしい」という余白ある言葉を望んでいた。

相手には相手の世界があって、その言葉や行動をこちらから変えることはできません。

だからこそ、生まれた違和感を自分の中でどう扱うかが、大切なポイントになってきます。

感情を拾い上げるステップ

モヤモヤやイライラを無視してしまうと、
黒い糸が絡まったような重い塊になり、やがて爆発のようにあふれ出してしまいます。

大切なのは、それを「小さいうちに拾い上げる」こと。

STEP
意識にあげる

モヤモヤを感じたら、まず立ち止まって
「私は今、何にイラッとしたんだろう?」と自分に問いかけます。

STEP
書き出す・言葉にする

頭の中に留めておくと塊が大きくなるので、
紙に書く、スマホにメモする、誰かに話す…どんな形でもいいので言葉にします。

例:

  • 「“どうせ来れないんでしょ”と言われて悲しかった」
  • 「わかってもらえなかった気がした」

書き出すことで、ただの重たい塊だった感情が少しずつほどけ始めます。

STEP
時間をかけて通過させる

これは一瞬で終わるものではありません。
時には痛みを伴いながら、ゆっくり通過していきます。
でも「通過させる」と、滞っていたエネルギーが循環をはじめ、自然と流れ出していきます。

わたしに戻るときの感覚

感情が通り抜けたあとに残るのは、
「本当はこうしたかった」という素直な気持ち。

それを否定もしない、肯定もしない。

ただ「そう思っていたんだね」と受け入れるだけでいいのです。

評価を手放してそのまま受け入れたとき、
過去や未来に引っ張られることなく、「今ここ」に戻れます。

その感覚は、深呼吸をしたあとに胸がスッと軽くなるような、
窓を開けて新鮮な風が流れ込むような心地よさ。

滞っていたエネルギーが循環をはじめ流れ出すことで、
「ただここにいる」という安心感とともに、“わたしに戻る”瞬間が訪れるのです。

まとめ

誰にでも「わかってほしかったのに…」とか
「なんでそんなふうに決めつけるの?」と感じる瞬間はあります。

生まれ育った環境も、歩んできた世界も違うから、
人はそれぞれ違うものの見方や言葉を持っています。
だから相手を変えることはできません。

大切なのは、自分がどう感じ、どう思っているのかを知り、そこからどうするかを選ぶこと。

ただそのまま見て委ねていけば、その執着は自然と離れていきます。

最近の小さなモヤモヤを、書き出してみるとしたら、
どんな言葉になりそうですか?

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